慣用句問題|意味と場面の基礎・標準 第1集
問題 1
「地域の商店主から行政の担当者まで、山田さんにはさまざまな分野に知り合いがいる」という人物像を表すのに、最も適切な慣用句はどれですか。
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「顔が広い」は、交際範囲が広く、知り合いが多いことを表します。「顔が利く」は、その人の信用や影響力によって物事が通りやすいことなので、単に知り合いが多いという条件だけでは選べません。
問題 2
意見の対立が続く二人に、仲介者が「建前だけでなく、本当に考えていることを隠さず話し合おう」と勧めました。この勧めに最も合う表現はどれですか。
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「腹を割って話す」は、本心を包み隠さず打ち明けて話すことです。「腹をくくる」は覚悟を決めることで、率直に本心を明かすこと自体を表すわけではありません。「腹に据えかねる」は怒りを抑えられないこと、「腹を抱える」は大笑いすることです。
問題 3
「手を焼く」の使い方として、最も適切な文はどれですか。
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「手を焼く」は、うまく処理できず、てこずったり持て余したりすることです。繰り返す不具合の調整に困る場面が当てはまります。進んで世話をする意味なら「手をかける」などが合い、不正に関わる意味なら「手を染める」と混同しないようにします。
問題 4
「耳が痛い」を、身体的な痛みではなく慣用句として使っている文はどれですか。
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慣用句の「耳が痛い」は、他人の言葉が自分の弱点を突いていて、聞くのがつらいことを表します。締め切りに遅れがちな本人への指摘がこれに当たります。ほかの三文は、音量、病気、接触による身体的な痛みです。
問題 5
「足を洗う」が持つ語感を踏まえた使い方として、最も自然なものはどれですか。
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「足を洗う」は、悪い仲間や好ましくない生活・仕事などから離れるときに自然な表現です。そのため、違法な賭博との関係を断つ場面が最もよく合います。職業をやめる場合にも使われますが、好ましくないものから離れる含みがあるため、敬意を示す中立的な退職には「退く」などが適切です。
問題 6
遠方に住む孫が初めて訪ねて来る日を、祖父母が楽しみに待ち続けています。この様子を表す慣用句はどれですか。
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「首を長くする」は、期待しながら待ち焦がれることです。楽しみに訪問を待つ場面に合います。「首をかしげる」は疑問に思うこと、「首を突っ込む」は関心を持って関与すること、「首を縦に振る」は同意することです。
問題 7
短期間で成果を求めず、数年かけて一つの研究課題に落ち着いて取り組む方針を表すには、どの表現が最も適切ですか。
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「腰を据える」は、他に気を移さず、落ち着いて一つの物事に取り組むことを表します。「腰が引ける」は気後れして積極性を失うこと、「腰を折る」は話や行動を途中で妨げること、「腰を浮かす」は立ち上がろうとすることです。
問題 8
同僚の佐藤さんは雑談ではよく話しますが、仕事で知った未発表情報は決して人に漏らしません。佐藤さんについて最も適切な説明はどれですか。
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「口が堅い」は、秘密など言うべきでないことをむやみに他言しないことです。雑談をよくするかどうかとは両立します。「口が重い」は発言が少ない様子を表すため、秘密を守る性質とは判断軸が異なります。「口が軽い」は秘密をすぐ漏らすことです。
問題 9
若い職人が、複雑な模様を下書きなしで正確に彫り上げました。その並外れた技量に見物人が強く感心した様子を表すのに、最も適切な表現はどれですか。
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現代の一般的な用法で「舌を巻く」は、非常に優れた技量などに驚き、感嘆することです。「舌を出す」は陰であざけったり、失敗を照れ隠ししたりするしぐさで、感嘆とは異なります。「舌が回る」はよどみなく話すことです。
問題 10
次の出来事のうち、最後に「胸をなで下ろした」と続けるのが最も自然なのはどれですか。
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「胸をなで下ろす」は、心配事が解消して、ほっと安心することです。迷子の無事が確認された場面には、心配から安心への変化があります。出願や就任はこれから課題に向かう場面であり、驚いて説明を求める段階ではまだ心配が解消したとはいえません。