健康・応急手当問題|動物・虫のけが・関節損傷・腹痛の初動 第4集
問題 1
飼い犬に手をかまれ、小さな歯形が付き、傷の周囲にも唾液が付着した。大きな出血はない。適切な対応はどれか。
解説を見る
動物や人の歯による傷は感染しやすいため、小さく見えても石けんと水でよく洗い、周囲に付いた唾液も洗い流します。 その後、清潔なガーゼで覆って医師の診療を受けます。 傷の大きさや飼い犬であることだけを理由に感染リスクを否定したり、洗わず密閉したりするのは適切ではありません。
問題 2
山道で種類の分からないヘビに足をかまれた。まだ大きな腫れはないが、医療機関までは距離がある。最も適切な対応はどれか。
解説を見る
とっさにヘビの毒の有無を正確に判別するのは難しく、毒ヘビでは適切な治療が遅れると重篤になる可能性があります。 本人を安静にして手足の運動や走行を避け、急いで医療機関へ搬送します。 傷口へ口を付けて毒を吸い出す方法は推奨されず、初期に腫れがないことも安全の証明にはなりません。
問題 3
ハチに腕を刺され、針が皮膚に残っている。症状は刺された場所の痛みと腫れだけで、呼吸困難や全身のじんましんはない。針への対応として適切なものはどれか。
解説を見る
ハチの針が残っている場合は、毒がさらに入らないよう、根元から毛抜きで抜くか横へ払って落とします。 針の袋状の部分を指で強くつかむと、残った毒を押し込むおそれがあります。 局所を冷やして医師の診療を受けます。呼吸困難や全身症状が出た場合は、局所処置より直ちに119番通報を優先します。
問題 4
転倒した人の肩が不自然に変形し、強く痛んで動かせない。脱臼が疑われるが、皮膚の傷や大きな出血はない。居合わせた人の対応として適切なものはどれか。
解説を見る
脱臼が疑われる関節は、本人が楽な位置で支えて固定し、できるだけ早く医師の診療につなげます。 一般の人が腕を引いたり変形を直したりすると、周囲の血管や神経を傷つけるおそれがあります。 外れ方を確かめるために繰り返し動かすことも、痛みや損傷を悪化させる可能性があるため適切ではありません。
問題 5
3歳の子どもが転びそうになり、保護者が手を強く引いた。実際には転倒や強打はなかったが、その直後から子どもは腕をだらりと下げ、痛がって動かそうとしない。適切な対応はどれか。
解説を見る
幼児の手を強く引いた直後に、腕をだらりと下げて動かさなくなるのは、肘内障でみられる状態です。 家庭で引き直したり曲げ伸ばししたりせず、速やかに医師の診療を受けさせます。 腫れが目立たないことだけでは安全と判断できず、無理な操作は別の損傷を起こすおそれがあります。
問題 6
短距離走の途中で太ももに鋭い痛みが走り、選手が走るのをやめた。明らかな変形はないが、動かすと痛む。肉離れが疑われるときの初期対応として適切なものはどれか。
解説を見る
肉離れが疑われるときは運動を中止し、患部を冷やして安静にします。痛みが激しい場合は医師の診療が必要です。 受傷直後に強く揉んだり、再び全力で走って状態を試したりすると、損傷を広げるおそれがあります。 変形がないことだけでは、運動を続けてよい根拠になりません。
問題 7
テニス中、選手が「ふくらはぎの後ろを蹴られたように感じた」と訴え、つま先立ちができなくなった。アキレス腱断裂が疑われる。搬送までの対応として最も適切なものはどれか。
解説を見る
スポーツ中の急な後方の痛みとつま先立ち不能は、アキレス腱断裂を疑う手掛かりです。 断裂を悪化させないよう歩かせず、足先を伸ばした状態を保って固定し、医療機関へ搬送します。 歩行を繰り返して試したり、足先をすね側へ強く反らして腱を伸ばしたりするのは適切ではありません。
問題 8
転落事故で、すねの傷から骨が見え、出血している。本人は意識がある。開放骨折が疑われるときの対応として適切なものはどれか。
解説を見る
開放骨折では出血と感染の危険があるため、119番通報し、まず出血を抑えて傷を保護してから患部を固定します。 皮膚の外へ出た骨を傷口へ押し戻したり、変形を直そうとしたりしてはいけません。 露出した骨そのものを直接強く圧迫せず、傷の状態に注意しながら救急隊へ引き継ぎます。
問題 9
突然の激しい腹痛を訴える人が、顔面蒼白で冷や汗をかき、腹部が張って嘔吐もしている。意識はある。救急車を待つ間の対応として最も適切なものはどれか。
解説を見る
蒼白、冷汗、腹部の張り、嘔吐を伴う激しい腹痛は、緊急の処置が必要な病気の可能性があります。 119番通報し、衣服を緩めて本人が最も楽な姿勢をとらせ、飲食物や下剤を与えず、腹部への温冷刺激を避けます。 下剤や食事で様子を見ることは、原因によっては状態を悪化させたり、必要な処置を遅らせたりします。
問題 10
猫に腕をひっかかれてから約2週間たち、傷はほぼ閉じている。しかし、同じ側のわきの下に痛むしこりができ、発熱が続いている。適切な対応はどれか。
解説を見る
猫にひっかかれたり、かまれたりした数日から数週間後に、近くのリンパ節が腫れて痛み、発熱が続くことがあります。 傷が閉じていても接触歴が診断の手掛かりになるため、時期と症状の経過を医師へ伝えて診療を受けます。 しこりを強く揉んだり、傷を開き直したりせず、自己判断で原因を決めつけないことが大切です。