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敬語・言葉遣い問題|呼び方・社内外・依頼表現 実践 第4集

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問題 1

採用面接の冒頭で、自分の経験を説明する。選択肢のうち、このような改まった公的な場で最も改まった自称はどれか。

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「わたくし」は「わたし」よりもさらに改まった自称で、面接、式典、会議などの公的な場に適する。「わたし」も改まった場で使えるが、設問は選択肢中で最も改まった形を尋ねている。「僕」は主に男性が日常場面で使う自称であり、面接では場面に合わせて使い分けるのが一般的である。

問題 2

会議の司会者が、名前を知っている先輩の佐藤さんに意見を求める。「あなた」を避け、相手を明示する表現として最も適切なものはどれか。

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現代の「あなた」は同等以下の相手に使うことが一般的で、先輩など上位者には用いにくい場合がある。名前が分かっているこの場面では、「佐藤さん」と名前で呼んで意見を求めれば、相手を明示しながら「あなた」を避けられる。ただし、「あなた」があらゆる会議で常に誤りという意味ではなく、参加者間で中立的な用法が共有されている場合もある。

問題 3

保護者が、子供の担任である山田一郎教諭本人へ封書を送る。宛名として最も適切なものはどれか。

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宛先が特定の教師本人なので「○○中学校 山田一郎先生」が適切である。「御中」は、特定個人ではなく組織や機関内の関係者へ宛てるときに使う。氏名と「先生」が明記されているのに「御中」を重ねると、個人宛てと組織内の不特定者宛てという指定が矛盾する。

問題 4

採用面接で、自分の母が地域の病院で働いていることを説明する。自分側の家族の呼び方として最も適切なものはどれか。

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面接のような改まった場で自分側の家族に言及するときは、「母」「父」のように呼ぶのが基本である。「お母さん」「お母様」は、聞き手側の母親を立てたり、自分の母へ直接呼び掛けたりする場面では使えるが、この面接では自分側の人物を立てる形になる。日常の親しい会話では、関係に応じて別の呼び方も選べる。

問題 5

学校職員が保護者からの電話に応対し、同僚の田中教諭が不在だと伝える。学校での「田中先生」という慣用と、一般的なウチ・ソトの判断のどちらにも偏らない、中立的な職名を使った表現はどれか。

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「田中教諭」と職名で呼べば、同僚を「ウチ」として敬称を外す考え方と、生徒を基準に「田中先生」と呼ぶ学校の慣用のどちらにも寄らない中立的な表現になる。一般的なウチ・ソトに従えば「田中はおりません」とできる一方、学校では保護者に「田中先生」と言うことを支持する人も多く、一律の断定はできない。

問題 6

取引先の出席者が大半を占める記念式典で、司会を務める社員が自社社長のあいさつを紹介する。社外の聴衆を立てる表現はどれか。

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社外の人が多い場では、自社社長は「ウチ」の人物として立てず、あいさつの向かう先である聴衆を立てる「社長からごあいさつを申し上げます」が適切である。社員だけの会なら「社長からごあいさつを頂きます」として社長を立てられるが、聴衆構成が異なるこの設問では敬意の向きが合わない。

問題 7

上司が時間外まで残り、部下である自分に資料作成の方法を教えてくれた。指導への気持ちを伝える表現として最も適切なものはどれか。

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この場面で伝えたいのは、上司が教えてくれたことへの感謝なので、「ありがとうございました。大変助かりました」が適切である。「御苦労様」は基本的に上位者から下位者へのねぎらいとなるため、上司には避けた方がよい。一緒に仕事を終えた状況なら、丁寧な「お疲れ様でございました」を上司に使うこともできる。

問題 8

上司から仕事ぶりを褒められ、部下が「とんでもございません」と謙遜した。この表現について、文化庁の説明に合うものはどれか。

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褒めや賞賛を謙遜して軽く打ち消す「とんでもございません」は広く定着しており、この場面で使うことは問題ないとされる。「とんでもない」の「ない」だけを変える語形成への批判はあるが、それだけで全用法を誤りとはできない。ある行為を「とんでもない事柄だ」と丁寧に述べる場合は、「とんでもないことでございます」と区別する。

問題 9

部下が課長に、コーヒーを用意しようかと勧めたい。課長の願望を直接問いただす印象を避け、勧める意図を簡潔に伝える表現はどれか。

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「コーヒーはいかがですか」なら、課長の内面にある願望を直接尋ねず、飲み物を勧める意図を表せる。「お飲みになりたいですか」は敬語の形自体は作れても、上位者の願望へ直接踏み込む聞き方になり得る。敬語では語形だけでなく、質問内容が相手の能力・意思・願望へどう関わるかも考える必要がある。

問題 10

決定権を持たない社員が、忙しそうな同僚へ急ぎの確認作業を依頼する。相手の負担と判断を尊重した表現として最も適切なものはどれか。

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「お忙しいところ申し訳ありませんが」で負担への認識を示し、「お願いできますか」で実施の判断を相手に委ねているため、決定権のない依頼者の立場に合う。「していただきます」は敬語を含んでいても、依頼者が実施を決定済みであるかのように響く。丁寧さは敬語の語形だけでなく、権限と相手の意思への配慮にも表れる。