問題 1
屋内荷役場でガソリン容器に亀裂が入り、液体が床の勾配に沿って雨水排水口へ近づいている。 まだ着火しておらず、施設の緊急連絡と訓練済み要員の招集は始まっている。
流出拡大と着火を防ぐ初動として最も適切なものはどれか。
解説を見る
ガソリンを排水系へ流すと、見えない場所まで可燃性蒸気と環境汚染を広げるおそれがあります。 着火源の排除と区域隔離を行い、安全に可能な範囲で漏れを止め、排水口を守って不燃性材料で封じ込め、適切な容器へ回収します。 水で流す案は危険を除去するのではなく、管理できない場所へ移すだけです。
問題 2
少量のガソリンを乾燥砂へ吸収させた。回収担当者は、火気を排除した区域内で、普通の鋼製スコップと接地していない電動回収機を使って 吸収物を容器へ移そうとしている。
回収作業の見直しとして最も適切なものはどれか。
解説を見る
吸収材へ取り込まれた後もガソリン蒸気は残り得て、すくい取りや移送の作業が新たな着火機会になります。 SDSが示すように、清潔な帯電防止工具を用い、漏出物を扱う設備を接地してから回収します。 金属製であることや床へ一度触れたことだけでは、作業中の継続的な電位差管理を保証できません。
問題 3
床上のガソリンが小さな範囲で燃えており、すぐ隣には火炎で加熱された未開封の金属容器がある。 油火災に適応する消火剤と、噴霧状に切り替えられる冷却用の水が準備され、退路も確保されている。
消火と延焼防止を両立する使い分けとして最も適切なものはどれか。
解説を見る
棒状注水を燃焼油面へ直接当てると、燃えているガソリンを押し広げるおそれがあります。一方、水には周辺の加熱容器を冷却し、 内圧上昇や延焼を抑える役割があります。したがって、燃焼部には適応する消火剤を用い、油面への棒状注水を避けながら、 移動できない周辺容器を散水冷却します。「水は一切不可」という一般化も誤りです。
問題 4
ガソリン火災への対応計画では、使用する泡消火剤の適合性と退路は確認済みである。しかし、消火担当者の装備は綿製作業服と防じんマスクだけで、 煙が少なければ火点近くへ進入できることになっている。
この進入計画の評価として最も適切なものはどれか。
解説を見る
ガソリン火災では、可燃性蒸気に加え、火災によって有害なガスが生じるおそれがあります。適合する消火剤を選んでも、作業者のばく露危険は消えません。 SDSは消火作業者に適切な空気呼吸器と化学用保護衣を求めています。防じんマスクはガス・蒸気用の呼吸保護を代替せず、 一般従業員が装備だけを理由に危険区域へ進入してよいわけでもありません。
問題 5
セルフ給油取扱所のパッケージ型固定泡消火設備について、薬剤容器を設備室から屋外の仮設棚へ移す案が出た。 棚は夏に43℃へ達し、直射日光と雨が当たり、容器を固定する金具もない。
薬剤容器の設置条件を踏まえた判断として最も適切なものはどれか。
解説を見る
この方式の薬剤容器は、延焼のおそれが少なく、温度変化が少なく40℃を超えるおそれがなく、直射日光や雨水にさらされにくい場所へ設置し、 地震などで移動・転倒しないよう固定する必要があります。仮設棚の案は複数の条件に反します。 内容量や耐圧表示は、薬剤の性状維持と容器の設置環境を不要にする理由にはなりません。
問題 6
セルフ給油取扱所で車両動線を変更し、路面に表示する停止位置を従来より横へ移した。 パッケージ型固定泡消火設備の泡放出口は動かしておらず、新しい停止位置の端が既存の放射能力範囲から外れる可能性がある。
レイアウト変更時の確認として最も適切なものはどれか。
解説を見る
パッケージ型固定泡消火設備は、単に給油所内へ泡を放出できればよいのではなく、泡放出口の放射能力範囲が表示された一つの車両停止位置を包含するよう配置します。 停止位置を移せば、防護対象と既存設備の位置関係が変わります。放射範囲を実測・仕様で確認し、必要な設備変更と法令上の手続を検討する必要があります。
問題 7
パッケージ型固定泡消火設備では、泡薬剤と水をあらかじめ混合した泡水溶液を貯蔵している。 長期間放出試験をしていないが、容器の液面計は満量を示し、外観上の漏れはない。
継続使用の判断として最も適切なものはどれか。
解説を見る
予混合状態で貯蔵する泡水溶液には、液量だけでなく、消火に必要な性状が維持されていることが求められます。 外観と液面計だけでは発泡・消火性能を確認できません。点検項目や判定値は薬剤・設備の仕様に従って確認し、 不適合なら整備・交換します。根拠なく水を加えると、かえって所定濃度を外すおそれがあります。
問題 8
溶剤供給設備で継手から微量の漏えいが見つかった。同じ設備では高液位時の自動停止が時々誤作動するためバイパスされており、 現場は受皿を大きくして人員監視のまま運転を再開しようとしている。
再開条件として最も適切なものはどれか。
解説を見る
継手の漏えいと自動停止機能の無効化は、別々の防護層が同時に失われた状態です。受皿や人員監視は流出後の影響を一部抑える補助策であり、 漏えいの発生防止や高液位時の確実な停止を恒久的に代替しません。運転再開前に漏えい原因を修復し、停止・警報機能を復旧して作動を確認します。
問題 9
有機溶剤タンクの液抜きを行い、マンホールを一晩開放した。翌朝、作業員は開口部付近で昨日測った値が低かったことを理由に、 配管を隔離せず、タンク内部の洗浄もしないままグラインダー作業を始めようとしている。
火花を伴う工事の開始条件として最も適切なものはどれか。
解説を見る
液抜き後も、タンクのくぼみや付着物、接続配管には危険物が残り、可燃性蒸気が再び生じることがあります。 開口部付近の過去の一測定だけでは、内部全体と作業時点の安全を証明できません。配管を隔離し、清掃・換気を行い、 施設手順で定めた位置と時点で濃度を確認してから火気作業を許可します。
問題 10
停電中、ガソリン式の非常用発電機が重要負荷へ給電しているが、燃料が不足し始めた。 担当者は「停止すると困るので、低速運転へ切り替え、漏斗を使って稼働中に給油する」と提案した。
供給継続と給油安全を両立する判断として最も適切なものはどれか。
解説を見る
稼働中の発電機には高温部や電気的な着火源があり、こぼれたガソリンや蒸気が着火する危険があります。低速運転や漏斗は、これらの着火源をなくしません。 重要負荷を止められないなら、事前に代替電源や安全な計画停止を用意するのが運用上の対策です。そのうえで機器を停止し、 取扱説明書が定める冷却・給油手順に従います。