問題 1
屋内でガソリンが少量漏れた。漏えい箇所の近くには深い点検ピットがあり、天井付近の換気扇だけが動いている。 ピット内には防爆仕様ではない電動ポンプがある。
蒸気の性質を踏まえた初動として最も適切なものはどれか。
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ガソリン蒸気は空気より重く、床面に沿って低所やくぼみに流入・滞留します。漏えい点から離れたピットも危険区域になり得るため、 非防爆機器を作動させず、着火源を排除したうえで低所を含めた換気と濃度確認が必要です。天井換気だけで安全とは判断できません。
問題 2
室温20℃の作業場でガソリンを小分けする。ガソリンの代表的な引火点はマイナス40℃以下、発火点は約300℃である。
この条件での着火危険について、最も適切な説明はどれか。
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引火点は、外部の炎や火花があれば燃焼できる濃度の蒸気が生じ始める温度の目安です。自然発火の目安である発火点とは異なります。 20℃はガソリンの引火点を大きく上回るため、液体が沸騰せず、温度が約300℃に達していなくても、静電気火花などで着火し得ます。
問題 3
密閉区画でガソリン蒸気濃度を測定したところ8.5体積パーセントだった。代表的な燃焼範囲は1.1〜7.6体積パーセントである。 作業員は「今は濃すぎて燃えないので、通常の電動送風機を区画内で起動して薄めよう」と提案した。
この提案への評価として最も適切なものはどれか。
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8.5パーセントは代表的な燃焼上限界を超えていますが、空気で希釈すると濃度は7.6パーセントから1.1パーセントの燃焼範囲を通過します。 「現時点で濃すぎる」ことは換気中の安全を意味しません。通常電気機器の火花を避け、換気開始前から着火源を管理する必要があります。
問題 4
低導電率の溶剤を金属配管で移送している。品質改善のため微細なフィルターを追加し、処理時間短縮のため流速も上げる案が出た。 受入れ容器とのボンディングは行っていない。
静電気火災を防ぐ観点から、変更案への対応として最も適切なものはどれか。
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流動帯電は液体と管壁の接触・分離で生じ、帯電量は流速、材質、導電率に左右されます。フィルターは接触面積を増やして帯電を大きくすることがあります。 したがって、流速管理で液体側の帯電を抑え、接地・ボンディングで導電性設備間の電位差を抑える複合対策が必要です。
問題 5
20℃の室内で、ガソリン、メタノール、キシレン、灯油を開放容器へ一時的に移す。 代表的な引火点は順にマイナス40℃以下、11℃、27℃、44℃とする。ミスト化や局部加熱はない。
引火点との比較だけから、液面付近で燃焼可能な濃度の蒸気が生じる危険を特に優先して警戒すべき組合せはどれか。
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20℃はガソリンの引火点とメタノールの11℃を上回りますが、キシレンの27℃と灯油の44℃を下回ります。 したがって、与えられた条件で引火点との比較から優先警戒する組合せはガソリンとメタノールです。ただし、引火点未満でもミスト化、加熱、漏えいなど別の危険を無視してよいわけではありません。
問題 6
密栓したガソリン携行缶が夏の直射日光下に長時間置かれ、缶が熱くなっている。発電機へ給油するため、すぐに蓋を開けようとしている。
蒸気圧と着火危険を踏まえた対応として最も適切なものはどれか。
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温度が上がるとガソリンの蒸気発生が増え、密栓容器の内圧も高くなり得ます。高温のまま急に開けると、蒸気や内容物が噴出する危険があります。 火気を排除して日陰で温度を下げ、容器固有の取扱説明に従って開口前の圧力を安全に処理するのが適切です。
問題 7
気温15℃の倉庫で、灯油配管の微小孔から高圧の霧状漏えいが発生した。灯油の代表的な引火点は約40℃で、近くには静電気放電の可能性がある。
火災危険の評価として最も適切なものはどれか。
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引火点未満では通常の液面から十分な灯油蒸気が生じにくい一方、微細なミストは空気中に分散して燃焼可能な混合物を作り得ます。 約15℃の灯油ミストが小さな火花放電で着火した実験もあり、「気温が引火点未満」という一点だけで高圧霧状漏えいを安全とは評価できません。
問題 8
床上に流出したガソリンが燃えている。作業者は、近くのホースから棒状の水を燃焼している油面へ直接放射しようとしている。 油火災に適応する消火器も使用できる位置にある。
初期消火の判断として最も適切なものはどれか。
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ガソリンは水に溶けにくく水面に浮くため、燃えている油面へ棒状の水を直接当てると、燃焼油を押し広げて火災を拡大させるおそれがあります。 退路を確保し、初期消火が安全に可能な範囲で油火災に適応する消火器を使います。周辺容器の冷却など、水の全ての用途を否定するものではありません。
問題 9
エタノールを貯蔵する設備の泡消火薬剤を選定する。候補Aは非水溶性の石油類火災だけを対象とし、候補Bは水溶性液体・アルコール類への消火性能が確認されている。
選定方針として最も適切なものはどれか。
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エタノールは水溶性で、非水溶性石油類とは泡への影響が異なるため、泡なら何でも同等とは限りません。 水溶性液体・アルコール類用として消火性能が確認された薬剤を、対象危険物、設備基準、認定範囲、メーカー仕様と照合して選定します。
問題 10
液体危険物で満たされた屋外配管の両端を弁で閉止した。配管は昼間に日射で加熱されるが、液封部には圧力逃がしの経路がない。 担当者は「液体はほとんど圧縮されないので、温度が上がっても圧力は問題にならない」と考えている。
この判断への評価として最も適切なものはどれか。
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液体は圧縮されにくい一方、温度上昇で熱膨張します。逃げ場のない液封配管では小さな体積増加でも内圧が大きく上がり、配管、ポンプ、継手を破損させることがあります。 実際に圧力逃がし弁の撤去後、温度上昇による過圧でポンプが破断した事故調査があり、沸騰前でも対策が必要です。