類義語・同音異義語問題|ビジネス文書の語彙使い分け 第3集
問題 1
二つの要因の関係を調べる分析で、まず「一方の変化は、もう一方の変化に影響しない」と仮に置き、その前提から検証手順を組み立てた。このように、推論の出発点となる前提を仮に定めることを表す語として、最も適切なものはどれか。
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仮定は、不確かな事柄を議論や推論のために仮に定めることを表し、論理では結論を導く出発点となる前提にも用いる。この場面では、二要因が互いに影響しないことを検証前の前提として置いているため「仮定」が最も適切である。想定は、火災や需要増加のような条件・状況を具体的に思い描いて設定する場合に中心的に使われる。
問題 2
社員から出張旅費の申請があり、経理担当者は、旅費規程に定められた宿泊費の上限をその申請に当てはめて支給額を決めた。この行為を表す語として、最も適切なものはどれか。
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適用は、法律や規則などを特定の事例に当てはめて用いることを表す。経理担当者は、旅費規程という決まりを個別の申請に当てはめているため「適用」が最も適切である。応用は、学んだ原理や知識を別の場面や実際の課題に活用することに重点があり、規程に従って支給額を決める今回の行為とは焦点が異なる。
問題 3
会社は今年度、週1回の在宅勤務を試行した。利用実績と課題を検証した結果、同じ制度を次年度も引き続き実施することを決めた。この決定を表す語として、最も適切なものはどれか。
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継続は、それまで行っていた行為や状態を、その後も引き続き行うことを表す。今年度に実施した制度を次年度も続けるという前後のつながりが明示されているため「継続」が最も適切である。永続は物事が長く続くことに重点があり、次年度も行うと決めただけで、将来にわたり長く続くことまで定めたこの場面には強すぎる。
問題 4
隣接する工事の振動で店舗の冷蔵設備が故障し、食材の廃棄と休業による損失が生じた。工事会社は、確認された損失額を金銭で償うことにした。この「ほしょう」の表記として、最も適切なものはどれか。
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補償は、財産や健康などに生じた損失を補って償うことを表す。ここでは、故障や休業による既発生の損失を金銭で埋め合わせるため「補償」が適切である。保証は品質などが間違いないと請け合って責任を持つこと、保障は権利や安全などの状態が損なわれないよう守ることを中心に表し、損失の埋め合わせそのものを指す語ではない。
問題 5
美術館は展覧会のため、作家に映像と音響を組み合わせた新しい芸術作品を作るよう依頼した。この「作る」を表す語として、最も適切なものはどれか。
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制作は、芸術作品や番組などを創作することを中心に表す。作家が展覧会に向けて映像と音響による芸術作品を生み出す場面なので「制作」が最も適切である。製作は道具や機械を用いて品物を作る場合、作成は計画・書類・文章などを作る場合に中心的に使われる。なお、映画分野などでは役割に応じて「製作」を使うこともあるが、この設問は芸術作品そのものの創作を問うている。
問題 6
取引先から「納品日を3日早められるか」という照会文が届いた。担当者は在庫と輸送日程を確認し、可否と理由を記した正式な文書を返した。この文書を表す語として、最も適切なものはどれか。
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回答は、質問や要求に答えること、またはその答えを表す。取引先の具体的な照会に対して、可否と理由を正式な文書で返しているため「回答」が最も適切である。解答は試験や計算などの問題を解いて答えを出すこと、応答は呼びかけや問いかけへの受け答えに重点があり、この照会文への正式な返答を指す語としては回答が明確である。
問題 7
研究チームは、特定の条件でだけ起きる装置障害について、まだ分かっていない発生の仕組みを実験と分析で明らかにしようとしている。この「ついきゅう」の表記として、最も適切なものはどれか。
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追究は、未知のものや不明の事柄を、考えたり調べたりして明らかにしようとすることを表す。障害の未解明な発生機序を実験と分析で明らかにする場面なので「追究」が適切である。追及は責任や欠点を問いただすこと、追求は利益や理想などの目的を達成するまで追い求めることを表し、研究対象の仕組みを解明する今回の焦点とは異なる。
問題 8
全社の基幹システムを切り替える前に、担当チームは一部門で試験運用し、障害率を測定し、中止基準も定めたうえで移行の可否を判断することにした。この進め方を表す語として、最も適切なものはどれか。
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慎重は、注意深く、軽々しく行動しないことを表す。このチームは判断を避けているのではなく、試験運用、測定、中止基準の設定という具体的な行動を進め、危険を確認してから決定しようとしているため「慎重」が適切である。消極的は自分から進んで行動しないことに重点があり、必要な検証を能動的に行う今回の態度とは異なる。
問題 9
内部監査で、一定額以上の購入に必要な承認を得ずに発注していた事実が判明した。会社は無承認の発注を止め、承認手順を守る仕組みを導入して、この規程違反を正すことにした。この措置を表す語として、最も適切なものはどれか。
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是正は、悪い点や不都合な点を改めて正すことを表す。監査で特定された規程違反を止め、定められた承認手順に合う状態へ正す措置なので「是正」が最も適切である。改善は従来の状態をよりよい方向へ変える広い語であり、結果として業務は改善するが、この場面では確認された不適合を正すことが直接の目的である。
問題 10
Aでは、決裁権を持つ部長が、審査後に新規事業の予算案を正式に認めた。Bでは、講師本人が、主催者からの登壇依頼を引き受けると返事をした。AとBに用いる語の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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Aは、決裁権を持つ部長が審査を経て予算案を正式によいと認める行為なので「承認」が適切である。Bは、依頼を受けた講師本人が、その申し入れを認めて引き受ける行為なので「承諾」が適切である。両語には認めるという共通点があるが、組織上の権限に基づく認可か、依頼された本人による引き受けかで使い分けられる。