類義語・同音語問題|目的・根拠・規範・終結の語彙使い分け 第7集
問題 1
Aでは、市が「孤立する高齢者を減らす」という事業の目的と、開始する理由を説明した。Bでは、長い報告書を一文で要約し、その中心的な結論を示した。AとBに当てはまる語の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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Aは事業を行う根底の考え、目的、理由を示しているため「趣旨」が適切である。Bは報告書の内容のうち中心となる意味・要点なので「主旨」が合う。「趣旨」は文章や話で言おうとする事柄にも使えるため両語が近づく場合はあるが、この設問では「事業の目的」と「文章の中心的結論」を明示して区別している。
問題 2
新工場の建設地について、住民との交渉、候補地変更の理由、最終決定までの詳しい事情を説明する文書Aがある。文書Bは、工事開始後の進捗率と作業状況の変化を毎週記録している。AとBに用いる語の組合せはどれか。
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Aは現在の決定に至るまでの交渉や理由を含む詳しい事情・いきさつなので「経緯」が適切である。Bは一定期間における工事の進行や変化の具合を記録しているため「経過」が合う。「過程」は結果へ至る道筋を表せるが、Aが求める関係者間の事情までを直接示す語ではない。
問題 3
会社は新システムの導入前に、費用、安全性、操作性を比較して採用の是非を考えた。その後、試験導入の測定結果を使い、「処理時間が半分になる」という仮説が正しいか確かめた。後半の行為を表す語はどれか。
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試験導入の測定結果によって仮説の正しさを確かめる後半の行為は「検証」である。導入前に複数の条件を調べ、採用してよいかを考えた前半は「検討」に当たる。「吟味」も詳しく調べる意味を持つが、実測によって明示された仮説を確かめるという条件には「検証」が最も直接的である。
問題 4
主催者は、来月の講演会の日時を公式サイトで初めて発表した。一方、会社は改定した安全規程を全社員が理解するよう、説明会、確認テスト、未受講者への再案内を行った。二つの行為を順に表す組合せはどれか。
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講演会の日時を人々へ告げ知らせる最初の発表は「告知」である。安全規程について、単に発信するだけでなく全社員へ広く行き渡らせるために説明と確認を重ねる行為は「周知」が適切である。「通達」は主に上位機関から下位機関への指示、「公示」は公の機関などが広く示す場面で用いられ、ここで問う対比とは異なる。
問題 5
Aでは、全社員に情報管理規程を守って業務を行う義務がある。Bでは、開発チームが国際規格を設計上のよりどころとしてデータ形式を決めた。AとBに当てはまる語の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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Aは規程を守って従う義務なので「遵守」が適切である。Bは国際規格を設計の基準・よりどころとしているため「準拠」が合う。どちらにも「従う」要素はあるが、「遵守」は規則などを守ること、「準拠」はある基準を根拠として従うことに重点がある。
問題 6
Aでは、対立していた部署間で役割分担がまとまり、混乱していた業務が落ち着いた。ただし、問題の原因調査は続いている。Bでは、長く続いた感染症の流行が完全に終わったと判断された。AとBに用いる語の組合せはどれか。
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Aは混乱していた状態にまとまりがつき、落ち着いた段階なので「収束」が適切である。原因調査が残っていることから、すべてが終わったとは限らない。Bは流行そのものが完全に終わってやんだ条件なので「終息」が合う。現実には流行について両語が使われる場合もあるが、設問は落ち着きと完全な終了を分けている。
問題 7
市は、被害想定や避難所の収容人数を検討して新しい地域防災計画を( )した。その計画を実施するため、市議会は避難施設に関する条例を( )した。二つの空欄に入る語の組合せはどれか。
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政策や計画を考えて決める場合は「策定」を使うため、防災計画は「策定した」とする。法律や条例、規則を定める場合は「制定」なので、条例は「制定した」が適切である。「施行」は既に定められた法令の効力を発生させることであり、条例を新たに定める段階とは異なる。
問題 8
Aでは、会社が社屋の清掃業務を専門業者へ頼み、代わりに実施してもらう契約を結んだ。Bでは、株主が総会での議決権行使を代理人に任せ、その権限を示す書面を作成した。AとBを表す語の組合せとして最も適切なものはどれか。
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外部業者に清掃業務を頼んで実施してもらうAは、広く業務を他者へ任せる「委託」が適切である。Bは代理人に一定の権限を任せ、委任状に相当する書面を作る場面なので「委任」が合う。両語の一般的な意味は重なるが、この設問では「業務委託」と「権限の委任」という典型的な使用場面を示している。
問題 9
Aでは、過去に同型設備で起きた重大事故を教訓として、運転基準を厳しくした。Bでは、今回実施した利用者調査の数値を判断の根拠として、窓口の営業時間を変更した。AとBの文に用いる語の組合せとして最も適切なものはどれか。
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Aは過去の事故を手本・戒めとして照らし合わせて考えるため、「事故に鑑みて」が適切である。Bは今回の調査という具体的事実を判断のよりどころにするため、「調査結果を踏まえて」が合う。「省みる」は自分の行為を振り返る意味、「顧みる」は過去や周囲へ心を向ける意味が中心で、この二つの条件を最も明確には表さない。
問題 10
Aでは、一方の当事者が合意済みの契約を取り消すと通知した。Bでは、耐用年数を過ぎて使用しない機器を、社内規程に従って処分した。AとBの「はき」の表記として最も適切な組合せはどれか。
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Aは契約・取り決めを一方的に取り消す場面なので「破棄」が適切である。Bは不用となった物を捨てて処分するため「廃棄」とする。「破棄」にも不要な資料を破り捨てる語義はあるが、設問では契約の取消しと物理的な不用機器の処分を対比しているため、区別できる。