類義語・同音異義語問題|決裁・精算・組織・出版の語彙使い分け 第6集
問題 1
備品の購入申請について、購入可否を決める権限を持つ部長が、部下の申請書を審査して購入を認めた。この部長の行為を表す語として、最も適切なものはどれか。
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決裁は、権限を持つ上位者が、部下から提出された案や申請の可否を決めることを表す。購入権限を持つ部長が申請を審査して認めたため「決裁」が適切である。同音の「決済」は、代金や商品などを受け渡して売買取引を終了することであり、申請の可否判断ではない。「裁決」は行政上の不服申立てなどに判断を下す場面でも使われ、「精算」は料金などの過不足を計算し直すことである。
問題 2
社員は出張前に5万円の仮払金を受け取った。帰社後、領収書に基づいて実費4万7千円を確定し、差額3千円を会社へ返した。この金額処理を表す語として、最も適切なものはどれか。
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精算は、料金や経費などを細かく計算し、過不足を調整することを表す。仮払金と実費を照らし合わせ、差額を返しているため「精算」が適切である。「清算」は貸し借り、解散した法人の財産関係、過去の関係などに結末をつける場合に中心的に使う。「決算」は一定期間の収支をまとめること、「決済」は代金などの受渡しによって取引を終えることである。
問題 3
あるロゴは、中央の縦線を折り目として折ると、左半分と右半分がぴったり重なる。この図形の性質を表す語として、最も適切なものはどれか。
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対称は、ある線や点などを基準に対応する部分を移したとき、互いに重なる関係を表す。中央の縦線で折ると左右が一致するため「対称」が適切である。「対象」は行為や調査が向けられる目標、「対照」は二つの物を照らし合わせて比べること、または違いが際立つ関係を表す。「対処」は生じた事柄へ対応することである。
問題 4
会社は、短期的な繁忙期への備えではなく、今後も継続する組織運営の仕組みとして、各部門の責任範囲、意思決定の経路、監督規則を定めて定着させた。この仕組みを表す語として、最も適切なものはどれか。
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体制は、組織の役割、規則、指揮・意思決定の経路などが秩序立って構成された仕組みを表す。長期的な組織運営の責任範囲と監督規則を定着させるため「体制」が適切である。「態勢」は特定の事態に対応するための構えや準備に重点がある。「体勢」は身体の構えや姿勢、「大勢」は物事の成り行きや多数を占める側を表す。
問題 5
Aでは、4月の人事命令により社員の所属が営業部から人事部へ変わった。Bでは、会議のために机を隣の部屋へ運び、置く場所を変えた。AとBに当てはまる表記の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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異動は、職場で地位や所属、勤務先などが変わる人事上の動きを表し、移動は人や物が別の場所へ位置を変えることを表す。Aは社員の所属部門が変わるため「異動」、Bは机の位置を別室へ変えるため「移動」が適切である。同じ読みでも、人事上の変更か物理的な位置の変更かが判断の基準になる。
問題 6
Aは、試作品が検証と改良を重ねて完成品に至るまでの道筋を説明している。Bは、大学院で修了に必要な授業と研究を一定期間に配列した教育コースを示している。AとBに当てはまる表記の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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過程は、物事が変化・進行して結果へ達するまでの道筋を表し、課程は、学校などで一定期間に割り当てられた学習の範囲や順序を表す。Aは試作品から完成品へ至るプロセスなので「過程」、Bは大学院の教育コースなので「課程」が適切である。「開発過程」と「修士課程」のように、対象を手掛かりに書き分ける。
問題 7
Aでは、映画の映像表現や物語の構成を味わいながら作品を見た。Bでは、庭園で見頃を迎えた梅の花の美しさを眺めて楽しんだ。AとBに当てはまる表記の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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鑑賞は、芸術作品が表現する内容を捉え、そのよさを味わうことを表す。観賞は、物を見て美しさや趣を楽しむことを中心に表す。Aは映画作品の表現を味わうため「鑑賞」、Bは花を眺めて美しさを楽しむため「観賞」が適切である。美的な対象では両語が近づく場合もあるが、映画と花は中心的な用法を区別しやすい。
問題 8
Aでは、市が申請者のために住民票の写しを作り、証明書として交付した。Bでは、必要な国の批准を経た条約が、定められた日から法的な効力を持ち始めた。AとBに当てはまる表記の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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発行は、証明書や券などを作って通用させること、発効は、法律や条約などの効力が発生することを表す。Aでは市が証明書を作って交付するため「発行」、Bでは条約が法的効力を持ち始めるため「発効」が適切である。同音だが、文書を世に出す行為か、規範の効力が生じる出来事かで区別する。
問題 9
会社には、出張の申請、交通手段、宿泊費、精算手続を全15条でまとめた文書Aがある。その文書の第5条Bは「宿泊費は一泊1万2千円を上限とする」と定めている。AとBを表す語の組合せとして、最も適切なものはどれか。
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規程は、一定の目的のために定められた一連の条項全体を中心に表し、規定は、定めることや定められた個々の内容・条文を表す。Aは出張に関する複数の事項を15条でまとめた文書全体なので「規程」、Bは第五条が定める個別の上限なので「規定」が適切である。実際の文書名は組織の定めに従うが、この設問は全体と個別条文の中心語義を問うている。
問題 10
編集者は、原稿と仮刷りの文字を照合するのではなく、記事中の統計値を原典で確認し、年代の矛盾や説明の論理的な不備がないかを調べた。この作業を表す語として、最も適切なものはどれか。
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校閲は、文書や原稿の内容を調べ、事実関係の誤りや論理的な不備を検討して正すことを中心に表す。統計の原典確認と内容上の矛盾の点検なので「校閲」が適切である。「校正」は主に原稿と校正刷りを照合し、誤植や体裁の誤りを正す作業である。「添削」は他人の文章へ修正や助言を加えること、「推敲」は書き手が表現を練り直すことを表す。